はじめに:情シスはいつもあなたの味方…ですが、実は困っていることもあります
「会社のPC、もしかして監視されている?」 そんな不安を抱いたことはありませんか? 実は、私たち情報システム部門(通称:情シス)は、監視がしたくてしているわけではありません。
情シスの本当の役割は、皆さんが安全かつ快適に仕事ができる環境を整えることです。 しかし、日々の業務の中で「それだけはやめてほしい…!」と頭を抱えてしまう行動に遭遇することもしばしば。
そこで今回は、情シス担当者が「正直、これだけはやめてほしい」と感じている社員の行動ワースト3を公開します。 情シスの裏側を知ることで、明日からの仕事が少しだけスムーズになるかもしれませんよ。
ワースト3:セキュリティの死角を作る「パスワードの付箋管理」
まず、多くの情シスが現場で目撃して溜息をつくのが「パスワードを書いた付箋をモニターに貼る」行為です。 「覚えるのが大変だから」「自分しか見ないから」という理由は分かります。
しかし、これは家の中に泥棒が入ってきた時に、金庫の前に鍵を置いておくようなものです。 情シスはシステム的なセキュリティ対策に心血を注いでいますが、物理的な「うっかり」は防げません。
最近はPCの挙動ログから不正アクセスを検知する仕組みも整っていますが、それはあくまで「事が起きた後」の対策。 物理的なパスワード漏洩は、どれだけ強固な監視システムでも食い止めることができない最大の弱点なのです。
パスワード管理に困ったら、付箋ではなく、会社が推奨する管理ツールやブラウザの保存機能を正しく使う方法を、ぜひ情シスに相談してください。
ワースト2:重要度の判断を丸投げ!「とにかく全部、急ぎで」の依頼
次に困るのが、すべての問い合わせに「至急」「緊急」のフラグを立てて依頼されることです。 「PCの画面が真っ暗で仕事ができない」という深刻なトラブルと、「資料のフォントがうまく変更できない」という相談。
情シスから見れば、優先順位は明らかです。 しかし、どちらも「大至急お願いします!」と連絡が来ると、現場の優先順位が崩壊してしまいます。
実は、情シスが忙しく立ち働いている裏側では、会社全体の基幹システムのメンテナンスやセキュリティ対策のアップデートが並行して動いています。 「全部急ぎ」の依頼が増えると、本当に命取りになる重大なトラブルの予兆を見逃すリスクが高まってしまうのです。
依頼をする際は、「いつまでに解決したいか」という具体的な期限と、その理由を添えていただけると、情シスもスムーズに対応を判断できます。
ワースト1:善意が裏目に出る「シャドーIT(未承認アプリ・機器)」の導入
そして、情シスが最も恐怖し、かつ正直やめてほしいと切に願うのが「勝手なソフトウェアや周辺機器の導入」です。 いわゆる「シャドーIT」と呼ばれる問題ですね。
「自宅でも使っている便利なアプリだから」「USBメモリの方がデータの移動が楽だから」 その効率化への熱意は素晴らしいのですが、ビジネスの世界ではその「利便性」が致命的な「脆弱性」に変わります。
未承認のツールをインストールすると、それがきっかけでマルウェアに感染したり、機密情報が意図せずクラウド上に流出したりする可能性があります。 情シスは、会社全体の通信をチェックして不審な動きがないか「見守って」いますが、未承認ツールはこの監視の網をすり抜けることが多いのです。
「会社に監視されているのが嫌だから」という理由でツールを使い分ける方もいるかもしれませんが、それは会社全体をサイバー攻撃の危険にさらすことと同義。 もし使いたいツールがあるなら、まずは正規の手続きで情シスに申請してみてください。意外と「この設定ならOK」という折衷案が出ることもありますよ。
番外編:情シスも人間!「ありがとう」の一言で救われる世界
ここで少し、情シスの内情をお話しさせてください。 情シスの仕事は、システムが「動いていて当たり前」の世界です。 何も起きないことが成功であり、何か起きると叱咤激励を受ける…そんな損な役回りだと感じることがあります。
ログを解析し、皆さんのPCに異変がないかチェックしているのも、実は「何かを暴きたい」からではありません。 「トラブルが起きる前に助けてあげたい」という、情シスなりの優しさから来ているものなのです。
トラブルが解決した際に、チャットやメールで「助かりました!」という一言をいただけるだけで、私たちのモチベーションは劇的に向上します。 情シスを「監視する敵」ではなく、「共に働くパートナー」として見ていただけると、これほど嬉しいことはありません。
まとめ:会社と社員を守るための「歩み寄り」をお願いします
今回は、情シス担当者が正直やめてほしい社員の行動ワースト3をお伝えしました。
- パスワードの付箋管理(物理的なセキュリティホール)
- すべての依頼を「至急」にする(優先順位の崩壊)
- シャドーITの利用(制御不能なリスク増大)
これらはすべて、情シスが意地悪で制限しているわけではなく、会社という船を沈ませないために必要なルールです。 PCのログや通信がチェックされているのも、あなたを疑っているからではなく、あなたを外部の脅威から守るため。
もし業務で「不便だな」と感じることがあれば、独断で解決しようとせず、ぜひ情シスを頼ってください。 私たちは、皆さんの仕事を制限する存在ではなく、加速させる存在でありたいと願っています。


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