こんにちは、ポケモン世代ど真ん中の雪坊主です。
みなさん、覚えていますか?
初代『赤・緑』時代、ハナダの洞窟の奥深くに佇むミュウツーと対峙した時の、あの手に汗握る緊張感を。
「こいつは世界に一匹しかいない」「倒したら二度と会えない」という圧倒的なプレッシャー。まさに「伝説」の名にふさわしい存在感でした。
しかし、時は流れ令和。
ふと気づいてしまったのです。

あれ?今、伝説のポケモン、多すぎない・・・・・?
今回は、インフレが止まらないポケモンの「伝説枠」について、愛を込めてツッコんでいきたいと思います。
そもそも「伝説」の定義がガバガバすぎる
まず、数を数えてみましょう。
初代(カントー地方)における伝説・幻のポケモンは、フリーザー、サンダー、ファイヤー、ミュウツー、ミュウの5匹でした。うん、これぞ伝説。選ばれし者たちです。
ところが、最新作までを含めるとどうでしょう。
準伝説、禁止級伝説、幻、ウルトラビースト(UB)、パラドックス……と、カテゴリー分けも複雑化していますが、全部ひっくるめると優に100匹を超えています。
100匹ですよ? 100匹。
※UB、パラドックスは一部通常ポケモン扱いのものもいますが、今回は一緒くたにしてます。あくまでネタなのでw
もはや「伝説」というより「中規模の集落」です。
「俺、伝説やってるエンテイって言います」「あ、どうも。私、伝説のレジギガスです」みたいな会話が成立するレベルの人口密度。
1つの地方に伝説が10〜20匹うろついている世界線において、「伝説」という言葉の辞書的な意味(言い伝えられるような不思議な出来事)は崩壊しています。
そこらへんの草むらにいるコラッタより、伝説のポケモンのほうが種類が多いんじゃないかと錯覚するレベルです。
「神」をボールに詰める10歳児たち
さらに問題なのは、そのスケールのデカさです。
昔は「火の鳥」とか「雷の鳥」とか、あるいは「最強の遺伝子で作られたポケモン」といった、生物としての強さの延長線上にいました。
しかし、シンオウ地方あたりから雲行きが怪しくなります。
「時間を司る神」「空間を司る神」「世界を創った創造神」……。
いやいや、概念じゃん。
宇宙の真理そのものじゃん。
それを10歳の主人公が、コンビニで買ったハイパーボールごときで捕獲し、「いけ! ディアルガ!」とか言って鳩(ポッポ)と戦わせるわけです。
時間の神様が、道端の短パン小僧のラッタに「ひっかく」をされている光景。シュールすぎて脳の処理が追いつきません。
※なんなら、たすき持ちのがむしゃら、でんこうせっかコラッタに負けます
「伝説」というか、もはや「神々の遊び」です。
神話をポケットに突っ込んで冒険する主人公のメンタルが一番の伝説かもしれません。
伝説の威厳、サンドウィッチに負ける
最近の作品(スカーレット・バイオレット)に至っては、伝説のポケモンがもはや「移動手段」です。
コライドン・ミライドン。
パッケージを飾る伝説のポケモンでありながら、物語の最初から主人公のバイクとしてこき使……いや、活躍します。
彼らはサンドウィッチひとつで懐き、崖を登り、海を泳ぎます。
「伝説の威厳 < サンドウィッチのハム」
この不等式が成立してしまった瞬間、我々が抱いていた「伝説への畏怖」は音を立てて崩れ去りました。
可愛いからいいんですけどね。
でも、ミュウツーがサンドウィッチ欲しさに目を輝かせて尻尾振ってる姿を想像できますか?
時代の変化とは恐ろしいものです。
「バーゲンセール」化する伝説たち
そして極めつけは、昨今の「配布」や「過去作伝説の大集合」イベントです。
映画館に行けば神がもらえ、セブンイレブンに行けば幻がもらえ、DLC(追加コンテンツ)の「ダイマックスアドベンチャー」に行けば、過去の伝説ポケモンがバイキング形式で取り放題。
「あ、色違いのレックウザ出たわー。3匹目だけど」
こんな会話が日常茶飯事です。
伝説のポケモンが、スーパーのタイムセールのごとく乱獲されています。
ネット対戦(ランクマッチ)に潜れば、相手の手持ちは伝説だらけ。
「伝説」とは、「滅多に見かけないもの」のはずですが、対戦環境においては「一番よく見るポケモン」になってしまっています。
もはや「一般通過伝説ポケモン」です。
それでも僕らは伝説を追う
散々ツッコんできましたが、結局のところ、新しい伝説のポケモンが発表されるとワクワクしてしまう自分がいます。
「今度はどんな無茶な設定なんだ?」
「どこの神様をボールに詰めるんだ?」
そう思いながらも、圧倒的な種族値と専用技の演出を見た瞬間、「うおおお! かっけえええ!」と童心に帰ってしまう。
結局、「強さは正義」なのです。
増えすぎてありがたみが薄れようが、町内会レベルの人数になろうが、彼らはやっぱり特別な存在。
今日も今日とて、色違いの伝説を求めて何千回とリセットを繰り返すトレーナーたちが世界中にいます。
そう、本当に狂気じみていて「伝説」なのは、そんな苦行を喜んでこなす我々ポケモントレーナーのほうなのかもしれません。
みなさんのボックスには、何匹の「神」が眠っていますか?
たまには外に出して、サンドウィッチでも食べさせてあげてくださいね。


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